昨年どうも心がもやもやとしていたので本を読もうと思い手に取った一冊。ふと出会った人と文学談義になった際、丸山健二を進められた為手にとって見た。

引きこもっている若年層向けに書かれた本なのだが、非常にドライで辛辣で突き放した言葉が当時の自分には良く響いた。夢が無く、切々と絶望を説きながら、しかし強くあろうとする為の言葉の数々は劣化コピーの自己啓発本の言葉とは次元が異なる。

心の弱い人間にとってはショックな言葉の数々だと思う。しかも答えなど一切書かれていない。淡々とぬるい人間にとっては耳の痛い事実を書き連ね、最後には「あなた次第です」と突き放す。

人間の醜さ、常識の醜さ、親の醜さ、社会の残酷さ、己の弱さ、戦争、そういった事を淡々と書き連ねているが、最終的には甘ったるく無い希望を、それは自分自身で闘争し、勝ち得なければいけない物として書かれており、非常に身につまさる。

年を取ると怒られなくなる為、こういった辛辣な内容の本は時に自分を律する良い機会となる。

肉体や精神のたるみを感じている方は一度手にとって見るといかがだろうか。